最近のお知らせ

2012-06-19 10:15:00

今回は今までなんの説明もなく
何回も記事に出てきていて、
ビミョーに悪者扱いしている
「醸造アルコール」についてお話します。

醸造アルコールというのは、
食用に使用されるエタノールのことです。
これは蒸留を重ねて純度を高めたアルコールで、
スーパーなどでよく見かける
パック焼酎の「大五郎」や
「トライアングル」などの甲類焼酎と
同じものと考えて頂ければ良いと思います。

この醸造アルコールは、廃糖蜜と呼ばれる
さとうきびから砂糖を精製した後に
残る液体から作られます。
蒸留を重ねてアルコール度数を90度以上に
してしまうので、原料がなんであるかに
関わらず
無色透明無味無臭のアルコールが出来上がります。
それはそれでなんだかこわいですが(ーー;)

やはり何か得体の知れない恐怖を感じてなのか
(そんなわけないか^^;)
そうは言ってもということで
自分の蔵で米などから醸造アルコールを作って、
自家製醸造アルコールを添加するところも
出てきているそうです。


それではそもそも何故アルコール添加を行うのか、
ということをお話したいと思います。
まず普通酒については、
原価がすごく低いので安く作れる!
というのが最大の魅力ですかね。
美味しいかどうかは好みの問題(⌒-⌒; )

吟醸系や本醸造系については、
いくつか効用があります。

●香味が良くなる
お酒を搾った時に、本来であれば
酒粕に残ってしまう香りを、
アルコール添加をすることによって
酒の方にある程度移すことができます。
香りの成分がアルコールに溶けるためです。

●すっきりした味わいになる
アルコールを添加すると、辛くなりますので
淡麗辛口な味わいになります。

と、このように香味を整え、
酒質を安定させるという役割が
アルコール添加にはあるんですね。





実はこのアル添する、しないという話は
皆様が思っている以上に諸説入り乱れ、
ネットの掲示板などではいつも
大荒れに荒れる話題であります。
「純米酒こそ日本酒の本質!アル添は邪道!」
「アル添は日本酒造りの伝統的な技術!」
などなど
多事争論とも罵詈雑言とも言えないような
熱いバトルが繰り広げられています(⌒-⌒; )

この話をやりだしてしまうと
話したいことがてんこ盛りで
終われなくなってしまうので
またいつか機会があれば、ということで…












え、私⁉
私は純米しか飲みません(σ≧∀≦)σ
ではまた次回に(*´▽`*)ノ))

2012-06-16 12:34:00
先程いらっしゃったご常連さん、
「アレ書いてるのご主人?」

「え⁉はいそうです〜♪
見てくださってるんですか〜⁉」

「精米歩合とかああいう意味だったんだね。勉強になります。」



帰り際のちょっとしたやりとりでしたが、
すごーく嬉しかったです(*´ω`*)ゞ

ありがとうございます‼

これからもなるべく分かりやすく
なるべく面白く(なるべくです)
書いていきますので
よろしくお願いします‼







雨でヒマなので
ツイッター並の
リアルタイムさ(´・ω・`)
2012-06-15 12:12:00
今回は、普通酒についてお話します。
こちらの話の方が、この前の話より
身近に感じる方が多いかもしれません。


前回の「特定名称酒」、ある一定の要件を満たすと、
その名称を名乗れる、という制度でした。

当然のことですが、特定名称酒ではない
お酒も存在します。
それが「普通酒」と呼ばれているお酒です。

普通酒にも
●アル添普通酒
●増釀酒
の2種類があります。
簡単に一つずつ説明しますね。

アル添普通酒
俗にいう「普通酒」のことです。
地方の地酒蔵で地元の人の晩酌用に
廉価で出していて地元で消費されてしまうものとか、
逆に有名な蔵の一般に出回っているお酒
などによくあるやつです。
八海山や雪中梅の普通酒なんかは
この辺のスーパーでもよく見かけますよね。
というより普通酒しか見かけませんが…

それで普通酒はどんなお酒なの?というと
仕込米(=日本酒を造る時に使う酒米)1トンに対して
280Lまでのアルコール添加が許されていて、
糖類、調味料の添加は一切不可という決まりがあります。
特定名称酒では10%以下の添加ですので、
結構いい量の醸造アルコール添加が
認められていますね〜(´・ω・`)


さてお次は増釀酒の出番です。
これは俗に三倍増釀酒などと呼ばれていて、
超大手蔵の所謂「パック酒」を想像して頂ければOKです。

増釀酒は、仕込米の半量のアルコール添加が認めらており、
糖類、調味料の添加も認められています。

できたお酒に沢山の醸造アルコールを添加、
そうするとアルコールが濃くなりすごく辛い酒になるので、
水、糖類、調味料を添加して味を整える…
と、元の酒の3倍の量の酒になります。
ので、これが三倍増釀酒(略して三増酒)と呼ばれる所以です(⌒-⌒; )




とまぁ普通酒の話は
こんなところなのですが、
この記事を書くにあたって
色々と調べてたなかで、
個人的に最も驚いたのは、
未だにこの普通酒達が
日本酒全体の7割を占めているという事実でした。

特定名称酒は全体の30%、
純米酒、純米吟醸酒に至っては
全体のわずか16%しかないんですよ!

普段「この純米は〜」とか
「こっちの純吟は〜」とか言ってますが、
ふと周りを見回してみると
すごーーく狭ーーいところで
ぶつぶつ言ってんだなぁ、
と改めて感じました。

更にその中で燗して美味い酒っていう…
もう小っさすぎて素粒子レベル(*´ω`*)ゞ




もう少し純米とか純吟の消費が
増えてもいいと思うんですけどねぇ…
ではまた次回に(*´▽`*)ノ))
2012-06-13 23:19:00

今回は「特定名称酒」についてのお話です。

特定名称酒とは、簡単に言うと
「純米吟醸」「純米大吟醸」「本醸造」
とか書いてあるアレのコトです。
実はこの名称は勝手に名乗って良い訳ではなくて、
それぞれ名乗る為には要件が
決まっていて、その要件を満たして初めて
晴れてその名を名乗ることができます。
では早速、その要件を見てみましょう( ´ ▽ ` )ノ

純米大吟醸酒
精米歩合→50%以下
原材料→米、米こうじ
※吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好

大吟醸酒
精米歩合→50%以下
原材料→米、米こうじ、醸造アルコール
※吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好

純米吟醸酒
精米歩合→60%以下
原材料→米、米こうじ
※吟醸造り、固有の香味、色沢が良好

吟醸酒
精米歩合→60%以下
原材料→米、米こうじ、醸造アルコール
※吟醸造り、固有の香味、色沢が良好

特別純米酒
精米歩合→60%以下又は特別な製造方法
原材料→米、米こうじ
※香味、色沢が特に良好

特別本醸造酒
精米歩合→60%以下又は特別な製造方法
原材料→米、米こうじ、醸造アルコール
※香味、色沢が特に良好

純米酒
精米歩合→規定なし
原材料→米、米こうじ
※香味、色沢が良好

本醸造酒
精米歩合→70%以下
原材料→米、米こうじ
※香味、色沢が良好

それと、上記全ての特定名称酒に共通して、
●こうじ米の使用割合が15%以上であること
●醸造アルコールの添加は、白米の重量に対して10%まで
という決まりがあります。



これだけでは意味不明すぎるので
少々解説していきます(⌒-⌒; )

一番重要な要素はやはり精米歩合です。
これはすごくわかりやすいですよね。
数字で決まっているのでシンプルです。
精米歩合51%であれば、精米歩合50%以下が要件の
純米大吟醸酒は名乗れないということです。

 

また、吟醸造りというのは
低温で丁寧に長期熟成させる極めて
高度な造りのことですが、
造りの方法に客観的な基準があるわけではありません。

 

あと、香味、色沢についても明確な基準が
あるわけではありません。

 

さらに「特別」純米、「特別」本醸造の
特別な製造方法というのも、
どう特別なのか、ということの表示義務は
ありますが、何がどう特別なのかどうかについては
別段決まりがあるわけではなく、
国税庁の判断によるみたいです…

更には、蔵元さんの独自の基準があったりして
必ずしも決まり通り表示するという訳でもないのです。
例えば、精米歩合50%のお酒でも、
この酒質ならうちでは純米大吟醸ではなくて
あえて純米吟醸で出そうとか、
40%で純米大吟醸を何種類か出しているので
50%も純米大吟醸として出してしまうと
純米大吟醸だらけになってしまうので、

あえて純米吟醸で出そう、という商品戦略などによって
表記は変わってくるそうです。

…とまぁなんだかかえってややこしい話に
なってしまいましたが、
一応法律上はこのように決められております。
利き酒師の資格取得を目指している方
(そんな方はこのHPなんて見てないか)は
何も考えず上の表を丸暗記すればイイだけです( ´ ▽ ` )ノ

ちなみに、ウチでお出ししてる日本酒は
40%辺りが純米大吟醸、
50%辺りが純米吟醸、
60%で特別純米、
こんな感じになっているようです。

日本酒選びの参考になりましたでしょうか?
ではまた次回に(*´▽`*)ノ))

2012-06-13 18:24:00
今日のサバはイイやつでした〜
デカくて脂も乗ってますよ(人゚∀゚*)

今日明日で4人前限定です‼
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