最近のお知らせ
おかげさまで早くもたくさんのご常連さん、お客さんに
楽しんで頂いている槽汲みですが…
「スペックとかだけじゃどっち飲めばいいか分からん!!」
とか言うわがままなあなたのために、ちょっとしたこぼれ話なんぞを♪
毎年恒例なんですけど、利き酒を始める前に蔵見学みたいなことを
蔵の人たちにしてもらっています。(もちろん個人的にではなく
みんなでぞろぞろと回ります)
その時、それぞれの担当の人が、今年の仕込みの様子を丁寧に
教えてくれます。例えば、
「今年は暑かったので米が固くて溶かすのに苦労しました」
とか。例えばなので今年の話じゃないですけど。
そんな中、もろみ担当の方と、酒母担当の方が、
造りの時に一番気になったタンクを教えてくれました。
これが偶然にもお二人とも21号だったんです!すごいです!
史上初の「6号酵母で醸す槽汲み」ということで、いろいろと
気を揉んだり気を遣ったりと手のかかったお酒だから、というのも
あるとは思います。
ですが、やはり発酵の具合がすごく興味深かったのでは
ないかなと思います。年末頃に仕入れた「純米六Go」が、
杜の蔵初の6号酵母で醸したお酒でした。
このお酒は、ウチでもかなり好評でして、おかわりをして
仕入れてしまうくらいの人気でした。どことなく槽汲みを
思わせる香りがしたそうです。女将さん曰く。
そんなこともあってなんですけど、
やはり6号酵母の槽汲みは造り手にとっても
手応えがあったのではないかと(勝手に)思っています。
じっさい穏やかな味わいで、何がどうって訳ではないのですが
ついついもう一杯飲みたくなる後を引く味わいです。
もう飲まれた方の中にも、同じように感じた方もいらっしゃるかも
しれませんが、つまみも欲しくなるいわゆる食中酒として
非常に良くできているなぁと感心してしまいました。
槽汲みに、新酒らしい華やかでフルーティな味わいを求めるのなら、
21号は大したことないお酒かもしれません。ですが、
「飲んで美味しいことが何よりも優先される」
という意味では、21号は間違いなく良いお酒です!
ちなみに、
発酵が始まってお酒っぽくなってくるのが、酒母、もろみからなので、
このお二人が気になっているお酒の話をしてくれたんだと思います。
この前の段階、つまり洗米とか蒸米とか麹米とかですと、
結局はまだ原料的には米粒でお酒のイメージがパッと出てこない。
やっぱり米が溶けて液体っぽくなってからの方が、なんとなく
聞いてる方はイメージが湧くのかなぁとか考えてました。