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2018-02-01 18:29:00

その3は蔵見学の様子をお伝えします。分かりやすいように説明を入れていったら割と長くなってしまいました。お時間のある時に暇つぶしにどうぞ。




日本酒は皆さんご存知の通り、麹菌や酵母など、様々な微生物の働きによって造られています。なので雑菌を外から持ち込まないように、蔵に入る前にはちょっとした準備があります。

まずは靴を脱ぎ室内履きに。手洗いをして給食当番のような帽子をかぶります。これで衛生対策はバッチリ(^-^)v


蔵内はひんやりした空気と静けさが広がっていて、どこか厳かな雰囲気があります。更に通路の左右に身の丈以上のタンクが並んでいて、その雰囲気に圧倒されます。夜一人で来たらめっちゃ怖そうです。

さて、これから日本酒造りの工程別に、原料処理(洗米、浸漬)、麹室、酒母室、もろみ(タンク)を回ります。それぞれの場所で各工程の担当の人が、今年の槽汲みの造りについて詳しく説明をしてくれます。


毎年順不同で回るんですが、ここでは分かりやすく、まずは原料処理からいきましょう。

ここでは精米された米を洗う「洗米」と、米を柔らかく蒸すために水を吸わせる「浸漬」をします。どんなに仕込み量が多くても10キロずつ手作業でやるそうです。

米に水を吸わせる吸水時間が、米によって秒単位で変わるので、10キロずつくらいじゃないと面倒見れないそうです。日によっては500キロとか処理しないといけない日もあって、50回同じことをやるって言ってました。米洗うだけで、ものすごい手間かかってますよね。

でもここが一番肝心で、ここをおろそかにすると、後のすべての工程に影響を及ぼします。

もし吸水が足らないと、蒸しても中心まで柔らかくならず、中心が柔らかくないと麹菌も中まで入りこめず、麹菌が中まで繁殖しないと米を溶かしきれず発酵不良、という感じで結局美味しいお酒にならないんですね。酒造りの全てがここから始まっています。

ちなみに、杜の蔵では夢一献と山田錦を使っているのですが、夢一献の方が柔らかめの米なので、山田錦よりは吸水時間を少し短めにしているそうです。ですが今年収穫された夢一献は、例年より少し固めとのことで、元々柔らかめで溶けやすい夢一献にとっては丁度良い塩梅で、造りやすかったそうです。

米の出来具合が影響するという意味では、米を育てるところから酒造りが始まっていると言えるかもしれませんね。


次は麹室に行きましょう。

麹室はより雑菌の侵入が許されない酒造りの聖域です。麹室用のサンダルに履き替えて入ります。あまり寒いと麹菌が活動しないので、室温は30度近くあります。最初は暖かくて良いのですが、湿度もあるせいかすぐに暑くなってきます。

麹作りは特に酒質に影響を及ぼす重要な工程ですので、
ここでは杜氏自らが説明をしてくれます。

麹菌を米の中心までしっかり破精(はぜ)込ませる、根付かせるために、常に米の温度を計り、適切な品温に調節してあげるというのが、麹室での仕事です。長年の経験と勘所が必要な仕事です。

杜氏の説明の後に、「米の出来が悪い時は他の農家から米を仕入れたりするんですか?」という質問に、「うちは農家さんとそんなお付き合いはしておりません。多少の米の良し悪しは自分達の腕でカバーできます!」という力強い返答をされる、マッチョで優しく頼りがいのあるステキな杜氏です(人゚∀゚*)


次は酒母室です。

ここは先ほどとは打って変わって冷んやりしたこじんまりしたスペースです。ここにドラム缶くらいのサイズのタンクが3つほど置いてあります。

ここでは酒母と呼ばれるもろみのベースとなるものを作ります。

酒母って何なのかざっくりと説明しますね。水と蒸した米と麹米を入れ、さらに酵母と乳酸を入れます。乳酸は雑菌の繁殖を防ぎます。蒸し米と麹米は酵母の養分になります。

この状態で酵母を培養して、元気な酵母をたくさん育てます。たくさん育って活発に発酵が進めば酒母の出来上がりです。

これに少しずつ、3回に分けて蒸米、麹米、水を加えて量を増やしていきます。一気に入れると乳酸が薄まって雑菌が繁殖したり、酵母がびっくりして発酵をやめてしまったりするからです。これが皆さんもどこかで聞き覚えのある「三段仕込み」というやつです。

こうして無事に量を増やせたものを「もろみ」と呼び、これをタンクで発酵させていくんですね。もろみの話はこの後で少ししますね。


で、そんな酒母なんですが、例年12月初旬〜中旬頃からの仕込みになるそうです。仕込み自体は11月辺りから始まりますので、米を蒸して、麹米も作って、それから酒母の仕込みになります。今年はどのタンクも順調に発酵して良かったとのことでした。

今年初めて使う「ふくおか夢酵母」という酵母の生育が心配だったみたいですが、良い発酵をしていたそうです。ふくおか夢酵母は、リンゴ酸を多く発生させる酵母で、キレの良い酸味を出す酵母です。夏酒などによく使われる酵母です。

初めての酵母のせいか、酒母担当の方はふくおか夢酵母仕込みのタンクがお気に入りとのことでした。柑橘系の酸味と渋味が味わえるとのことです。美味しそうですね。これを書いてる今は、もちろん利き酒した後ですので「美味しかった」ですけどね(^^;;


というわけで次はもろみ担当の方のお話です。

今年は12月の平均気温が例年より3度近くも低く6度くらいだったそうです。基本的に酒造りの時は寒い方が良いのですが、さすがに寒すぎて発酵が思うように進まず、品温を上げるのに苦労したそうです。

九州という場所柄、品温を下げるのには慣れているのですが、上げるとなるとあまりやったことがなく、断熱シートをタンクに巻いたりとか色々と苦労されたそうです。

通常ですと25日ほどで発酵を終え、上槽(じょうそう=もろみを搾る)して清酒になります。


…とまぁだいたいこんな感じで造り手の人達のお話を毎年伺っております。蔵の人達も毎年色々と工夫して説明して下さるので、毎回何かしらの発見とか学びがあったりします。






かけ足でだーっと見てきましたが、なんとなく感じは掴んで頂けたかなと思います。でももっと詳しく説明した方がいいなーと思いながら書いている部分もありました。別の機会で改めて書きたいなと思っています。ちょっと勉強し直して、その結果をここでお伝えできればと思います。


2018-01-30 19:01:00

 福岡滞在2日目です。この日が本番。「腹が減っては戦はできぬ。」というわけでまずは朝食です。

焼き鮭とか焼き海苔とか定番のおかずでご飯が進みまくりです。焼き鮭好きなんですよね。もちろん皮も。皮を食べるかどうかの議論が起こるのが私には全く理解できません。というわけでおかわりして3杯くらい食べました。

食べ過ぎ気味ですが、この後3時
くらいまで何も食べられないので少し多めに食べておきます。

というのも、利き酒の直前に食べ過ぎてお腹いっぱいだと、官能が鈍るんですね。これは料理の味見でも同じでして、少し空腹くらいの方が味覚が敏感になるんです。

もちろん直前に食べた物の味、匂いが残って利き酒に影響というのもあります。更には、みんなで利き猪口を回し飲みみたいな感じで利き酒しますので、万が一にもニンニクみたいな匂いの強いものを直前に食てしまうと、他の人にも大迷惑になってしまいます。ちなみに香水、煙草も禁止です。

そんなわけでしっかりと朝食を食べて、3時
までへばらないようにしています。




満充電でいざ杜の蔵へ出陣!目指すは三瀦(みずま)駅です。急行が止まらないので途中で2両編成の鈍行に乗り換えます。

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着きました。何とも言えない郷愁を誘う田舎の風景ですよね。

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そしてホームでは杜の蔵のどでかい看板が出迎えてくれます。蔵までは歩いて5分の好立地。助かりますね。

到着するとまずは簡単な説明会です。睡魔と戦いながら(^^;;そして蔵見学へ。蔵見学の様子は結構なボリュームになりそうなので次回にお話ししようと思います。

そして蔵見学が終わると、説明会を聞いていた事務所が利き酒仕様に模様替えされていて、「いよいよだな」と気分が高まってきます。

ちなみに、利き酒の真剣勝負とはいえ、色々な配慮が施されています。

6つのテーブルに、各タンクごとの酒を注いだ大きい猪口が置かれているのですが、そのうち一つは女性専用となっております。優しい配慮ですね。

あと「同性でも回し飲みは無理!」という方のために、スポイトで取ってプラコップで利き酒できるテーブルもあります。ここは使ってる人いるのかな…?毎年対角線の一番遠いテーブルなのでよく分からないんですが。

なんせ時間が掛かりすぎるので、そんなに利用する人はいないんじゃないかなと思っています。でも生理的に受け付けない人には有難い配慮なんだと思います。

とまあそんな感じで準備が整ってくると、本当の本当にいよいよですので、一気に場の緊張感が高まります。「利き酒前の煙草は云々」とか注意事項を説明してくれているんですが、みんな聞いてるようで全く聞いてません(^^;;
「早く利かせろ!」ってなもんです(^^;;

「では、始めてください!」

の号令の下、みんな一気に群がります。タンクの若い番号から順番に…とか悠長なことは言ってられません。パッと見て置いてある猪口を手に取ってとにかく利きまくります。

いち早く利かなくちゃいけないけれども、利き酒は冷静に落ち着いて、という真逆の対応を迫られます。普通は口に含んで、鼻に空気を通して、香り、味を確かめて吐き出すんですが、私はいつも飲んじゃいます。

舌先だけじゃなく、本当に飲んで美味しい酒を選ぶためです。そのため短期決戦を強いられます。だらだら何度も利き酒していると本気で酔っ払ってしまい、どれが良いか決められなくなってしまいます(^^;;

あれこれ考えながら飲むと、何気に酔いが回るんですよね。なのでパッと飲んでパッと決める。そして注文するための整理券をもらうんですが、おかげで毎年若い番号で、今年は「15番」でした。
その甲斐あって今年も無事に狙い通りのものをゲットしてきました(*´-`)v
下手に大店の方の注文が重なると売り切れ、ということも珍しくないんです。



利き酒が終わると、隣の倉庫で感想戦です。蔵の人達が粕汁とかおむすびとか漬物を用意してくれていて、これがまた美味しい。あ、もちろん日本酒も♡美味しい酒と肴に舌鼓を打ちながら「何号タンク買ったの?」とか「何ケース買ったの?」とか、あれが美味かったこれも良かったとか談笑します。

この倉庫で飲んで話すのがまた楽しくて、時間を忘れそうになってしまうんですが、電車が30分に1本なので乗り遅れないように重い腰を上げます。この後は懇親会が久留米市内であるので、そのための移動です。まだまだ飲みます(^^;;



懇親会には蔵元、専務、杜氏はじめ蔵の人達も参加してくれます。ここで、蔵の人達はどのタンクがお気に入りだったのか、とか色々な話を聞かせてもらいます。蔵元からは毎年「どのタンクもお気に入りですよ」という優等生的なコメントを頂きます…まぁ立場上色々角が立ちますからね(^^;;

この懇親会で年1で会うような知り合いなんかもいまして、途中から料理そっちのけ、何なら酒もそっちのけで(嘘)盛り上がります。そして久留米に宿を取ってあるという理由だけで二次会参加が当然の事として扱われ、酒宴は未明まで続くのであります…




こう書いてくると結局2日目も飲んでばっかりですね(´・ω・`)まぁでも利き酒の時のなんとも言えない雰囲気を、多少はお伝えできたかなと思います。

思いがけず時間が取れたので、普段はお伝えできない槽汲みのことを今年はゆっくり書くことができました。皆さんにご迷惑をお掛けしている分、このような形で少しでもお返しできればと思います。お返しになっているか分かりませんが…

次回は蔵見学の様子をお伝えしようと思います。


2018-01-29 18:48:00

女将が療養中の間、私は手の空いている時間が思いがけずできましたので、普段はなかなかお伝えできない槽汲み旅行の様子なんぞを皆さまにお伝えしようかなと思います。

最初に言っておきますが、そんなに役立つ情報はないです(^^;;基本酔いどれ旅ですので(#^.^#)思い出せる範囲でだらだらと書いていきますね。



さて出発ですが、夕方着なのでのんびりかと思いきや、普段より早いくらいの出発です。8時頃の電車に乗りました。

通勤ラッシュが嫌なので、というかもう20年以上味わっていないので、耐えられる気がせず、電車よりちょっと高いんですが空港バスで空港まで行きます。

飛行機の時間が合えば川越西口から羽田という最高のプランなんですが、時間が合わず和光市まで電車で向かいます。この日も冷たい風が吹く朝で、凍えながらバスを待ちます。

バスはかなり空いていて、一息ついたら持参してきたおむすびなんぞを頬張ります。完全に遠足気分でテンション爆上げです(≧∇≦)今年は特に道路が空いていて、30分近く早い到着に。
一本前の飛行機に乗れるくらいに早く着いてしまい、どう暇を潰そうか途方に暮れてしまいました。



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ひとまず、毎年恒例の丸福珈琲店へ。ここで車中での朝食後のコーヒーをゆっくりとすすります。女将はホットケーキも注文。別腹です。半額でコーヒーのおかわりを頂けるのでおかわりします。今夜の予定などを話します。単なる飲みの算段ですが(^^;;

保安所を抜けた待合スペースにお寿司屋さんがあって、去年はちょっとつまみながらビールなんぞを一杯、なんてやってたんですが、今年はおむすびでお腹いっぱいでパスしました。思いがけず節約できました。




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そんなこんなで今回搭乗する飛行機はスターフライヤーという会社の飛行機です。出掛ける数日前、甥っ子に「ファーストクラスで行くの?」って聞かれて言葉に詰まったという話を女将から聞いていましたが、さすがにファーストクラスとまではいきませんが、LCC(=low cost carrier ローコストキャリア、いわゆる格安航空会社)の中ではダントツに良かったです。

エアアジア、ジェットスター、スカイマークと乗り換えてきましたが、来年もスターフライヤーで決まりです。なんでも9年連続顧客満足度ナンバー1に輝いている超優良航空会社みたいです。
こういう触れ込みは私も眉唾と思って聞いていますが、まんざら嘘ってわけでもないと思います。

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黒が基調の落ち着いたデザインで、足元も広いですし、しかも各々にモニターが用意されていて、音楽を聞いたりテレビテレビを見たり、今どの辺り
を、高度何メートルで、時速何キロで飛んでるのかを見ながら空の旅を楽しめるんです。
しかも途中でタリーズのホットコーヒーとチョコレートのサービスもあり、しばらくここを超える会社は出てこないんじゃないかなと思います。

後で聞いた話ですが、杜の蔵の営業の人もスターフライヤーが超お気に入りで、最近乗ったんですよとか言って懇親会の時にチケットまで見せてくれました。その気持ちすごくよく分かります!!

早い時期に予約したのもありますが、東京福岡間でお一人様一万円弱でした。私もお気に入りです!

ちなみに、11列と12列の座席が非常口のある関係で他の座席より若干広くなっているという情報を得て12列を予約しました。
CAの人に「非常時は避難の手助けをお願いできますか?」という全く想像したくない恐ろしい質問をされますが、それを差っ引いてもかなりお得です。



そんなこんなで無事に福岡に到着。知り合いと合流して、予約してもらっていた空気椅子酒場という久留米の超人気店に。

ここで杜の蔵を堪能しつつ、珍しいおつまみに刺激をもらいながら、あれこれ話して楽しい夜を過ごしました。ここで飲み過ぎると、次の日が本番なので非常によろしくないので、注意しながら飲みます。
結局最後の方でぐずぐずにはなりますが(^^;;ちゃんと正気を保って帰路に着きます。



初日はだいたいこんな感じです。移動と飲食だけです。次回は蔵のことが書けるのでもう少し読み応えがあると思います。が、そんなに期待せずにお待ち下さい(^^;;

2018-01-25 11:45:00

長い間お休みを頂きありがとうございました。おかげさまで今年も美味しい新酒をGETできました。今年はちょっと毛色の違うタイプになってまして、今から皆さんに飲んでもらうのが楽しみなんですよね(^-^)まだ手元には届いていなくて、今まさに酒蔵で必死に瓶詰め作業に追われているところだと思います。入荷次第、すぐにお出しします。こちらでご案内致しますので、ぜひぜひ楽しみにお待ちくださいませ!!

2018-01-19 23:49:00

ようやくインフルエンザも完治しまして、ぼちぼち…と思っていたら、もうあっという間に槽汲みの時期になってしまいました(^^;;

今年も搾りたてのピッチピチを仕入れてこようと思います。ご常連さんに「迷ったら大将の好みで選べばいいんですよ!」という力強いお言葉を頂いたので、自分が飲みたいやつを選んでこようと思いますᕦ(ò_óˇ)ᕤ






で、「槽汲み」ってなんだよ…という方のために、
「ふなぐみ」の説明を。


槽汲みは、当店ではおなじみ福岡県「杜の蔵」の
新酒が出来上がるこの時期限定のスペシャルな新酒です。
タンクから新酒の出てくる槽口にパイプを直結して瓶詰め、そのまま即密封。
ほとんど空気に触れる事がないので、酒質の劣化もほとんどありません。
だからまさにできたての新酒そのまんまが詰まってる超贅沢なお酒なのです!

しかもその新酒、タンクごとに微妙に味わいが違うんです。その僅かな香味を私と女将、各々が利き酒して、それぞれが本当に飲みたいと思うタンクの新酒を厳選して仕入れてきます。

どちらも数量限定のため、売り切れ次第終了です。まだできたてホヤホヤのため、超微発泡でチリチリと弾ける爽快感も堪らないんです♪♪


…どうです、美味しそうじゃないですか?
あなたの今までの日本酒の概念が変わってしまうかもしれないくらいの蔵直の新鮮な味わいを秘めているお酒です。

2月上旬に入荷します。もしかしたら、少し早まるかもしれません。いずれにしましても、入荷次第すぐにこちらで告知致します。他では決して手に入らない旬の酒です。お見逃しなく!!

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